旅から帰ってきた翌日。
外でたくさん食べたはずなのに、
恋しくなるのは、いつもの味だった。
こういうとき、私の中で一番しっくりくるのが、豚汁。
温かくて、ちゃんとお腹にたまって、
「家に帰ってきた」っていう感覚がまっすぐにくる。
私の豚汁は、具だくさん。
人参、大根、ごぼう、こんにゃく、豚肉。
鍋は、目一杯。ずんどんみたいな大きい鍋で作ってしまう。
切るところからもう、落ち着いていく。
根菜の音が、まな板に響いて、
それだけで気持ちが少し整う。
最初にごま油で炒める。
この香りが立つ瞬間に、
「もうおいしい」って思ってしまう。
そこに生姜も少し。
ふわっとした香りが入ると、
身体の奥まで温まる感じが増す。
ぐつぐつ煮えてきて、
部屋が豚汁の匂いになっていくと、
旅の余韻が、ちゃんと日常に戻ってくる。
豆腐は崩れやすいから、最後に。
ネギも最後に。
ふわっと入れて、火を止める。
完成した鍋を見て、
「これがあれば、もう大丈夫」って思う。
豚汁とご飯だけで、十分。
むしろ、これが主食みたいな日があっていい。
旅のあとって、少しだけ寂しくなる。
でも、こうやって自分の味を作ると、
その寂しさも、ちゃんと落ち着いていく。
豚汁の音と香りは、動画のほうがもっと伝わる気がして。
この回はYouTubeにもまとめる予定です。よかったら、出来上がったら覗いてみてください。
今日も一息。
あたたかいものから、戻っていこう。
— siro

