箱根湯本に着いて、少しだけ駅のまわりを見た。
今日は観光を詰め込む日じゃない。
宿で過ごす時間を、ちゃんと楽しむ日。
今回の目的は、はっきりしている。
温泉と、朝と夜のビュッフェ。
だからこそ、宿に着くまでの道も、急がない。

チェックインして、ビュッフェまで少し時間があったので、
昼の庭園を少し歩いた。
館内に小さな滝があって、
宿の中なのに、空気がひんやりしている。
旅館って、こういう「静かな外」があるだけで、気持ちが整う。

足湯ができる場所もあって、
旅の途中で、いったん座れるのがうれしい。
「まだ何もしてないのに、もう癒されてる」って思った。

そして夜。
お待ちかねのビュッフェ。
正直、楽しみにしていた。
選ぶ時間まで含めて、もうごちそうみたいなもの。
お寿司があって、海鮮があって、天ぷらもある。
私は小さめの丼を自分で作ってみた。
山かけに海鮮をのせた、ちっちゃい丼ぶり。
映えとかは置いといて、こういうのが一番うれしい。

自分の「好き」を寄せられる。

音までおいしい。


飲み放題プランを1時間つけていたので、
少しだけお酒も堪能した。
ほろ酔いで、お腹いっぱいで、
この時点でもう「来てよかった」って思ってしまう。
でも、すぐに温泉には入らなかった。
満腹のまま入るのは、なんとなくもったいない気がして。
部屋に戻って少し映画を見たりして、身体が落ち着くのを待った。
旅の夜って、
何かをする時間だけじゃなくて、
何もしない時間まで旅なんだと思う。
そして、9時半くらい。
ようやく温泉へ。
外は風が強かったけれど、
空を見上げたら、星がたくさんだった。
あまりに多くて、ちょっと笑ってしまう。
「こんなにあったっけ」って。
湯気と夜風と星。
それだけで、気持ちがほどけていく。
お風呂のあと、湯上がりの勢いで、コーヒー牛乳をひとつ。
こういうのって、旅先だと少しだけ特別になる。

そのあと少し、庭園も歩いた。
夜の滝は写真に残せなかったけれど、
ライトアップの雰囲気は動画で残してある。
写真より、動画のほうが伝わる夜だった。
温泉とビュッフェ。
それが目的だったはずなのに、
気づけば、夜の空気ごと持ち帰っている。
この夜は、
「休む」ってこういうことかもしれない、って思わせてくれた。
今日も一息、どうぞ。
— siro

